論理で勝てぬ相手。

　ナオヤ：さてさて、久しぶりの螺旋語りです。相も変わらずネタバレ尽くしなので、お読みの際はご注意を。

　カナメ：ちなみに、今回は第二十八話「死はわが踊り手」です。感想を読みたい人は「感想はこちら。」から読んでね。

第二十八話：死はわが踊り手

○カノン来訪！　静かなる死闘の始まり○

　微笑と共に、突如として新聞部の部室へと現われたカノン。彼は歩とひよのの両名に自身の正体――ブレード・チルドレンである事――を明かすと、自身の願いの為に協力するよう歩に求めた。
　差し出されるカノンの右手。しかし、歩は握手をしようとはせずカノンの「願い」が何か問い返す。
　すると、カノンは「ブレード・チルドレンの抹殺」と答えると共に雰囲気を一変させた。突如、手に持った銃を歩に突き付けるカノン。彼はそのままブレードチルドレンの危険性と自身の責任を説き、歩に協力を脅し求める。
　しかし、歩は動じていなかった。歩は現状からカノンが銃を撃てないと推理し、その事を指摘する。

　ナオヤ：カノンの穏やかな微笑から始まりました、今回の話。突然の来訪＆ブレチル宣言に唖然としてる歩ですが、ちゃんと突っ込む所は突っ込んでます（笑）。

　カナメ：確かに略してる場合じゃないわね（笑）。それにしても、カノン君ってデッカイわね。歩君の頭一つ分大きいのよね。

　ナオヤ：だな。そして、ひよのが場を和ませようとした所で事態は急変。…地味におニューのティーセットがお釈迦になってますが、まあそれはさておき（苦笑）。

　カナメ：銃を突き付けられても汗一つ掻かずに睨み返す歩君、、格好良いわよね！　状況は大ピンチだけど（苦笑）。

　カナメ：まあ本人としては銃を撃てないと推理してるんだから、ピンチでも何でもないんだがな。


○静かなる死闘～否定の応酬～○

　歩の指摘を褒めながらも、少し甘いと否定するカノン。実は彼の持つ銃はエアガンを改造した物であり、その事実は歩の先程の推理を打ち砕くモノであった。
　改めて、協力するか否かを問い質すカノン。しかし、それでも歩は笑ってみせた。新たな推理を以て銃を撃てないと指摘すると、カノンに銃を下ろせと宣言する。
　しかし、それでもカノンは銃を下ろさない。彼は言う。歩の推理には穴があると…。

　ナオヤ：へえ、、エアガンってあんなに威力があるんだな。…というか、カノンの言う「狩猟用のエアガン」って本当にあるのか？

　カナメ：…本当に在るみたいよ？　唯、カノン君が持ってるのは一般のエアガンを改造した奴だけどね。連射が出来るらしいから、きっとガス式ね。

　ナオヤ：個人的にはスプリング式が好きなんだがな。…さて、見事に推理を崩された歩だったが、すぐさま新しい推理で相手を封じます。

　カナメ：相手に力を振るわせられない状況を作る、、流石よね。しかもエアガンの威力に驚きながらも、ちゃんとカノン君の説明を聞いてたんだから。

　ナオヤ：だが、カノンは銃を下ろさなかった。…頭に銃を押し付ける音が地味に痛そうだよ（苦笑）。でも、流石実践慣れしてるよな。きっと昔、そういう場面に出くわしてるぞ、カノンの奴。

　カナメ：でしょうね。…それはそうとさ、歩君の”…やめとけ。こいつは並の娘じゃない”って台詞には、皆頷くわよね？


○静かなる決着○

　緊迫する室内で、突然カノンは銃を収めた。
　カノンは歩に「ブレード．チルドレン以外は殺さない」「今日は牽制に来ただけ」と言い残して部室を後にする。
　残された歩とひよのは、カノンの”掛け値なしにやばすぎる”姿に警戒するのだった。

　ナオヤ：はい。此処で初めて今後重要になる”カノン最大の弱点”が登場です。それにしても、本当に表情がコロコロ変わるなあ（苦笑）。

　カナメ：牽制にって言ってるけど、思いっ切り脅しだと思うのは私だけかしら？

　今回の論理戦、今までの話で一番緊張感がありましたね。特に、結局歩の論理では事態を収拾出来なかったのが、大きいかな。


○次回予告○

　カノンの情報が欲しい。歩の願いを聞きつけるように、ひよのは理緒の入院する病院へと掛け付ける。一方、亮子も一陣の不安を覚えて理緒の元へと向かっていた。次回スパイラル～推理の絆～第二十九話「黒い天使」、、悪いね理緒。