雑記・対話”ヒロト”編。

　

　……来たか。


――ブルン、ブルン、ドルルルル……！！



　暮森ナオヤ！！
　

　ヒロト君は何処だ！？


　これはこれは、みいなさんに仮面ライダーブレイドが登場とは、、ね。


　御託は良い、ヒロトさんを出しなさい！


　……残念ながら、それは無理だな。


　何！？


　今、あいつは自分自身と戦っている。いや、対話してると言った方が正しいかな？　まあ、もう暫く待てよ？


　……君は一体、、何を企んでいるんだ！！


　……ふふ、、さあ？　なんざんしょ。


　……。
　
　

　

――ユラリ……。



　……むう。


　……ふふ、


　暮森ナオヤ、、か？


　ああ、、久しぶりだね。
　

　……随分と、口調が変わったな。


　あ、まず其処に食い付く？　まあ、君が混ざってるからねえ。


　私が？


　てか、元より私達って一つの存在だし。


　……むう。


――ユラリ、ユラリ……。



　唸るな、唸るなって。


　全く、、向こうのナオヤにも、同じ事を言われたな。


　……それでも、認められない？


　認めたくない存在だよ、若さ故の過ちとは。


　コラ、ネタに逃げないの！


　……いや、実際にそうだろう。つまりオマエは、私の”認めたくない部分”が主成分で出来た存在なのだから。


　まあ、そうだけどね。でも、認めてもらわないと困るよ。それも、君自身なんだから。


　むう、、頭では理解しているのだがな。それでも難しいぞ？　自身の暗い感情を良しとするのは……。


　そんなに難しく考えないでよ、、ずっと前に言ってた”観風ちゃんを抱く時の感情”と同じにすれば良いんだ。


　……存分に喘がせる？


　じゃなくって！　……自身の加虐精神を縛り上げる鎖の事を、、覚えてる？


　ああ、忘れんよ。正確には、観空さんの泣き顔に対して使った言葉だよな？


　ふふ、御名答。……別に加虐精神だけじゃないんだ、色々な暗い精神も、同じ様に、理性で縛ってやれば良い。


　……。


　でも、今の君はそれを”無かった事”にして対処してる。全てを、私の裏設定にしてね。


　……済まなかった。


ユラリ、ユラリ……。



　謝らなくて良いよ、理解してくれたみたいだしね♪


　そんな事が、どうして分かる？


　だって、、ほら？　私の存在が揺らんでるし。


　何！？


――ゆらり、ゆらり、ゆらり……。



　君が私を理解しようとした時から、私と君を隔ててるモノが無くなったんだ。まあ、君が加虐性行為を楽しむ様になった時にも、随分と溶け合ってたんだけどね。


　そうか、、あの感情も本来は私が自重する……。


　ちゃんと自重出来てるんだし、大丈夫だしょ？　流石に、人前で惚気るのはどうかと思うけど……。


　それは無理だな。惚気は、私的に正義だ！！


　おいおい、力説してるし……。


――ゆらり、ゆらり、ゆらり……。



　……まあ、良いや。それじゃあ、まだ大変だろうけど頑張ってね。


　いんや、適当にやってくよ。ソレが私の……。


　正義？


　……先に言うなよ。


　ふふ、ゴメンね。……それじゃあ。


　ああ、ちょっと待て。


　ん？


　言い忘れていたが、、”だしょう”言うな。


　……ツッコミ遅いよー。


――ゆらり、ゆらり、ゆらり……。


＊


　……！


　ん、、この気配は！？


　お、、流石は御両人。風が吹き直された事に気が付くとはね。


――ざっ、、ざっ、、ざっ……。



　……自身の事は、、好きになれたか？


　……さあな？　だが、これから好きになるかもしれん。


　……！


　おお……！！


――ざっ、、ざっ、、ざっ……。



　……ふふ、自虐依存も少しは直ったかね？
　

　変わらんよ、この自虐依存精神も私なのだからな。だが……。


――ざっ、、ざっ、、ざっ……！！



　……この、自ら虐げたくなる部分さえも自分である事は、決して忘れはしない。


　……ふふ、、それで十分だよ♪
　
　
＜続く＞